“ 時実新子(ときざね・しんこ)本名 大野恵美子 1929年 岡山市生まれ 1945年 岡山県立西大寺高女卒 1946年 姫路市へ嫁ぐ(17才) 1947年 長女誕生(18才) 1951年 長男誕生(22才) 1985年 夫死亡 1987年 曽我碌郎と結婚(58才) 2007年 死去(78才) 彼女の作り出した世界、あえて「彼女の作り出した世界」というが、「狂」と呼ばれてもいい、そんな世界を持ちたい気持ちは、多くの少年、少女、青年なら持つ。壮年、老人でも、消えていない。 本のおびに「妻をころして ゆらりゆらりと 訪ね来よ」と女の情念がこめられている。これが川柳かと、私は思った。川柳は「笑い」と限定する人が多い中、時実新子は、異端を行くといわれていたが、あえて内面をさらす与謝の晶子と比較された。ここまで自分の心を見せて、これでもか、という印象がある。 十年以上前に発行されたばかりのころ読んで、いいなと思う句に付箋をつけておいたものがあった。 真夜中の女のいのち水欲しや 今があるのみいちどきに花降れよ 投身の鏡に揺れるマリア 斬っても斬っても女のくらがり %E ”